【エストニア滞在記23年夏】サウナ文化とは2(サウナを考察してみる)

さて、前回のサウナの話は完全に個人的な感想をつらつらと述べていました。
今回は少しだけ調べてみて、サウナ文化の考察を述べようと思います。
事実かどうかは知りません。


あと考察のソースはWikipediaさんです。


歴史
サウナの発祥の地とされているのはフィンランドです。
日本にサウナが広まったのは昭和の東京オリンピックの頃だそうです。
しかし、私が今滞在しているエストニアにははるか昔からサウナが存在しています。
南部の方にはスモークサウナという伝統的なサウナがあるそうです。ほぼ燻製だと思います。
そして世界中でサウナという言葉はほとんど変化することない名称です。
ロシアやエストニア、他の北欧圏でもサウナと似た名前で、同じような入り方をします。
そしてそれぞれに伝統的な手法があるようです。

 

では、現在のサウナの発祥がフィンランドであると仮定しておきます。


フィンランドの民族について、
フィンランドの民族はフィン族(スオミ人)と言い、元は中央アジアの方面にいたとの説があります。
そこから西に行き、バルト海沿いに広がったと思われています。
wikiではスカンジナビアの根本、フィンランドの東側、エストニアバルト三国の一部に分布しているようです。
このことから、エカテリンブルグ周辺発祥 → カザン → モスクワ → エストニア → フィンランド と移動したとします。

 


環境(地形)
この周辺の環境を調べてみました。
地形はだいたい平坦です。
エストニアフィンランドは氷河が削った土地とされていて、標高も高くなく、湿地や湖が点在します。

 

フィン族発祥の中央アジアを見てみると、エカテリンブルグ、カザンではあまり湖はなさそうですが、小さい川などは蛇行しています。
このことから、場所によっては山岳等はあるが、低地は割と平坦であると考えられます。
ここでは人が昔から住んでいたであろう都市部は平坦である。と仮定します。

 

地形で見てみると、ロシア~フィンランドまで、比較的平坦であるといえます。
つまり、人が住む低地や平地では河川や湿地により既存の水は確保できる状態である。と言えるでしょう。

 


環境(水)
次に水について考えます。
ここでは水は上記の河川や湿地もそうですが、降水量を考えてみます。
単純に降水量だけをまとめてみました。
降水量だけを見ると、東京のほぼ半分以下です。
単純に考えて、東京に比べてフィン族にとって水は貴重だったものと考えられます。

 

そして、地形と水を合わせて考えた時、東京では多くないですが、山地にダムを作ることで貯水することが出来ます。
フィン族の土地ではそのようなことがやりにくい土地であると言えます。
平坦であるため、ダムを作りにくいですし、貯水量を増やすためには、広大な面積が必要になります。
または、湖の周囲に土手を作り、相対的に推進を増やすこともできますが、氾濫リスクが高いでしょう。
そう考えると、水はあれど、如何に貴重に扱うか。ということが言えると思います。

 

そのため、風呂桶に水を張る。ではなく、空間を熱くし、汗を流す。
というスタイルになったのかもしれません。

月次降水量比較

降水量比較グラフ

年間降水量比較

データ引用元:https://www.ryoko.info/index.html



 


文化
最後に文化面からサウナというものを考えてみます。
あくまでのエストニア人の一人でしかないので、生活スタイルは違うことが前提です。
エストニア人曰く、サウナの後に”ととのう”と言ったワード、単語、形容は存在しない(少なくとも本人は知らない)とのことです。
そしてエストニア人にとってのサウナは特別なものなのだそうです。
一般的なエストニア人(労働者階級?)は平日はシャワーで汗を流し、
週に一度のサウナの機会でしっかりと汗と汚れを落とすのだそうです。

 

歴史を見てみると、デンマーク王国に支配された時に制限されることもなく、サウナ文化を許容されていました。
そのためサウナ文化はフィンランドを中心として培われたのかと思います。

 

 

今回のまとめ
フィンランドの民族、フィン族はフィンランドを中心に分布しています。
彼らの発祥は中央アジア辺りになります。wiki曰く、エカテリンブルグの東側辺りになります。
彼らの発祥地、そしてフィンランド周辺は東京に比べると降水量が少なく、
また、山岳地も少なく、ダムなどで水を溜める方法が課題であり、ある水を大切に使用することが文化として存在していたと思われます。
フィンランドエストニア(おそらく北欧圏)は自然崇拝が多く、キリスト教も存在します。
その中で、キリスト教に支配された時代にサウナ文化をつぶされなかった。

 

このことがフィンランドを中心にしたサウナ文化なのだと思います。